「フランスの子どもは夜泣きをしない」レビュー。フランス流の育児から学んだこと4つ

「フランスの子どもは夜中をしない」(著者:パメラ・ドラッカーマン)を読了しました。

目次

総評

本書はフランス流の子育てについて解説したものですが、ノウハウ調ではなく、著者の体験をもとにストーリー仕立てで紹介されており、非常に読みやすかったです。

内容は200ページ程度とボリュームがありますが、ユーモアが至る所に散りばめられていて楽しくすらすら読めました。また、著者自身の失敗談も曝け出す等身大のスタイルに好感を持てました。

著者はアメリカ人ですが、英米人にありがちな育児として、子供の世話に集中しすぎるところや夜通しお守りをする自己犠牲を賞賛する風潮があるところを挙げていました。
これらは日本人にも通じる部分があって「あるある!」と共感しました。

タイトルは「夜泣き」ですが、内容は食事中の態度や離乳食の与え方、叱り方、夫婦関係のあり方など多岐にわたっています。
「とりあえずフランス人の育児を一通り知りたい!」という方にはぴったりです。

英米人(&日本人)とは異なるフランス流育児のメリットや具体的な方法を学ぶことのできる良書でした。


ところで、以前の記事では「最高の子育てベスト55」を読んで、特に「0歳育児で心掛けたいこと」をまとめました。

今回は、「1歳以降に取り入れたいフランス流育児」「親自身が心がけたいこと」を挙げてみます。

1歳以降に取り入れたいフランス流育児

親子で一緒にお菓子作り

フランスでは毎週末、親子で一緒にお菓子作りをする習慣があるようです。
フランスの子どもはごく小さい頃から、ケーキ作りの工程を任され、最終的には1人で作れるようになるとのこと。

これ、凄いことですよね。
普通の親は「子どもに料理させるなんて危ないから…」と手を出したり口を出したりしてしまいそうです。
でも、フランス人の親は子どもは「1人でもできるようになる」ことを心から信じているから、最初から最後まで任せることができるのです。

本書にはこのようにも書かれていました。

お菓子づくりの作業で得られるのは、たくさんのケーキだけではない。お菓子づくりは、子どもが、自分を制御する術を学ぶ時間でもある。きちんと計量したり材料を並べたりするため、忍耐力を学ぶ絶好のチャンスだ。

フランスの子どもは夜泣きをしない、パメラ・ドラッカーマン

確かに、お菓子作りって色々な能力が求められますよね。
小麦粉の重さを量ったり、ボウルやヘラの使い分け、効率よく進めるための段取り、欲に負けて味見をしない強い心も!(笑)

子どもとの信頼関係を築くだけでなく、多様な能力を身につけて臨機応変に行動し、目的を達成する練習にもってこいですね。

私も、子どもがもう少し大きくなったら、定期的に一緒にお菓子作りをしてみようと思います!

そのほかに子どもと楽しめる趣味が知りたい方は、こちらの記事をご覧くださいね。お金がかからず気軽に始められる趣味を10個まとめています。

子供にも成熟した味覚があると信じる

日本では離乳食をおかゆなどの炭水化物から始めることが多いですが、フランスでは野菜や果物から始めることが多いそうです。
また、保育園では前菜からデザートまで、まるでフランス料理のコースのようなランチが出るとのこと。
子どもにも大人と同じ成熟した味覚があり、大人と同じ食事をとる権利があるという考えがあるからこそですね。

これは、ある意味正しいのではないかと思います。
お子様ランチばかり食べていた子どもより、小さい頃から色々な味に触れてきた子どもの方が、大人になってからも様々な食材や複雑な味わいを楽しめると思います。

私自身、子ども向けメニューの類があまり好きではありませんでした。
幼少期から大人と同じメニューや和洋エスニックと多様なジャンルの料理に親しんだ結果、今でも食べることが大好きで、そのことは自分の人生を豊かにしてくれている要素のひとつになっています。

子どもにも、たくさんの食材や風味に触れていってほしいと思います。

親自身が心がけたいこと

見た目に気を使う

フランスの女性はママになっても女性らしさを忘れないというのは、よく聞く話ですね。

著者の方が公園で見かけたフランスのママ達も、多くが「髪をきっちりとセットし、香水をつけて、まるで、早起きの専属スタイリストでもつけているような格好で現れる」そうです。
産後の体型戻しにも3ヶ月という期間を設定して力を入れ、食生活にも気をつける。素晴らしいですね。

私の場合、「出産頑張ったんだから好きなもの食べて、子どものお世話だけ力を入れて、自分の身なりは適当でいいや…」とだらけてしまいそうです。
なかなか意志が強くないと「母モード全開」になってしまいそう。

でもよくよく考えれば、体型を戻すことも食生活に気をつけることも、「健康に子どもと楽しく暮らしていく」ためにはとても大事なことです。
それに、ママが綺麗で若々しいほうが、子どももきっと嬉しいですよね。

だらしない身なりや体型になったりしないよう、出来ることから頑張ろうと思います!

挨拶を大事にする

これ、日本人にはあまり出来ない人も多いですよね。
かく言う私も、緊張してしまい、大抵小さい声で「おはようございます…」とかぼそぼそ言うだけのことが多いです。涙

フランスでは自信を持ち、「心をこめてはっきりと」挨拶をすることが、人間関係において必須であり、子どもにも厳しくしつけるそうです。
暗い顔、小さい声で挨拶されるより、笑顔ではきはきと「こんにちは!」と言ってもらえる方が嬉しいし、仲良くなりたいですもんね。

子どもにもそんな明るい人になってもらいたいですし、そのためには親である自分が心がけていこうと思いました。

補足:参考にできない部分(私の場合)

ちなみに、本書の中で私自身は参考にできない部分もありました。

夜泣きをやめさせる

本書のタイトルにもなっている「夜泣き」ですが、私は今のところやめさせたいと思っていません。
理由は、母乳育児をしたいからです。

母乳分泌を続けるためには夜間も授乳したほうが良いと考えているため、夜泣きの項目は参考にしませんでした。

ただ、母乳育児でも夜は休みたい方やミルクをあげている方には、有効な方法論がたくさん書かれていましたので、気になる方は読んでみてくださいね。

母乳をすぐやめる

フランスでは母乳育児にこだわらない人が多く、大半のママは退院してすぐ母乳を辞めてしまうそうです。

母乳にこだわりすぎて辛くなったり子育てを楽しめなくなるのであれば、フランスママのスタンスを参考にすることはとても良いと思います。
私は母乳育児を比較的楽しんでいることと、できるだけ長く母乳をあげたいと思っているため、この項目は参考にしませんでした。

最後に

いかがでしたか?
本書はフランス流の育児方法を知りたい方だけでなく、日本の育児論や固定観念にとらわれて苦しんでいる方も、「こんな考え方があるんだ!」と肩の力を抜けるような素敵な本でした。

気になる方は是非「フランスの子どもは夜泣きをしない」を手にとってみてくださいね!


最後までお読みいただきありがとうございました。

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